『娶小喬』―小喬を娶る、といえば主人公はもうお分かりですね?
天下の美周郎・周瑜(公瑾)です。そこで忘れてはいけないのが孫策と大喬のことなんですが
この『娶小喬』には孫策は一度も登場しません。それどころか大喬は!!
まぁこのハチャメチャ具合が雑劇の醍醐味といえばそんなもの(笑)
ちなみに『』でくくられているのは劇中の歌部分です。

(第一幕)
まず孫権の自分自慢があるんですが、そのなかでいきなり衝撃的出来事が。
「それがしは結納を納めて大喬を妻にすることにした」
・・・・・・・・・・・は?
兄さぁ〜ん!孫策兄さぁ〜〜ん!!
しかもさしあたってすることもないし前祝の宴をするらしい。あまりにもひどいぞ権ちゃんやい。
But,誰もそんなことは言わない。喬公でさえ、「呉候が大喬をもらってくれてうれしい」とか言っ
てる。当の大喬も、「妹はまだ決まらないの」なんて言ってさ。みんなひどいや~>゜)〜〜〜

その前に確認しておきたい重要ポインツ(自分忘れてたくせに--;)大喬がそんな感じで、
では孫策の存在はこれにおいて無視なのかというと、そうでもないのです。
権ちゃんの長い口上のなかで自分の生い立ちについて語るところがあるのですが、孫武から
はじまって「祖父は孫鐘、父は孫堅、兄は孫策」と言っているのです。この物語全体を見回し
て、そして結論から言えば・・・・
っと、これは最後の最後に残しておきましょうか(笑)それでは続きをどうぞ。

ここでようやく主役周瑜登場。またまたサプライズである。
「時運未だめぐりきたらず、布衣の身に甘んじ、ここ江東に遊学に参った。〜思うに拙者、あた
ら腹いっぱいの文章を詰め込んで、いつになったら芽が出て出世できることやら」
ちなみに江東には古馴染みの魯粛がいて、才徳兼備らしい。最初才色兼備って読んでたんで
すが(笑)それにしても周郎なのになんかえらい不幸な境遇。

周『小さい時から真面目に勉強し、文武両道を極め、ああそれなのに周公瑾、なんとも路に窮
すとは』
周『理想を掲げ、天下国家を論ずるも〜布衣の身分に甘んじて、粗末な屋敷にわび住まい』
こんなの美周郎じゃねぇ〜〜〜(Q )) ><ヨヨ

さしあたってすることもないので、本を読みながら人間観察を決め込んだ周瑜。すると才『徳』
兼備・魯子敬がやってきた。いつまでも清貧に甘んじていないで誰かにちょっと推薦してもらっ
て官職を得たらどうなんだ、と言う魯粛に対して周瑜は、「役人になりたいけど、その推薦してく
れる人がいないんだよ」と切ない告白。魯粛は「君くらいの才能があれば必ず芽が出る日もくる
さ」とまたまた切ない回答。なんか安〜い居酒屋での会話みたいだ。
でもきっと清貧から宰相にのし上がった管仲や伊尹のようになれると周瑜を励ます魯粛。
周瑜がちょっとその気になったところで一番の議題をふっかける。
「なぁ弟よ、ちょっと小耳に挟んだのだけど、喬公には大喬小喬という二人の娘があって、そり
ゃーたいそう美人なんだって。大喬はもう呉候の妻になったんだけど、小喬はまだ嫁ぎ先が決
まってないんだな。でもさ、君の文武の才があれば小喬もイチコロじゃん?」
それは違うよ、と周瑜。なにがといえば、
周『拙者には文武の才が備われど、如何せん貧苦にあえぐわが境遇』
前半には「自分でゆーな」といってやりたかったけれど、後半が切なすぎるって(泣)
これに対して魯粛は「俺が一肌脱いでやろうっていってんのに」とお怒りモード。でも周瑜は「決
心がつかないわけじゃないど、骨折り損のくたびれ儲けになったら・・・・」とあくまで消極的。
しかしちょっと周瑜にその気があると踏んだ魯粛、いっきに畳み掛ける。
「君がこの話に乗ってくれさえすれば、この非才、必ずこの縁談をまとめてみせるぞ。どうかな」
ついに周瑜も動いた。だって、自分の懐は痛まないもんね(^^;)
『兄貴あんたは志の高きこと周公旦のごと、度量の広さはまるで孟嘗君』とおだてる周瑜(ToT)
ちなみに魯粛の元手は麦3千斗。これで決まりらしい。「この縁談がまとまれば、きっと呉王は
君を重職につけてくれるぞ」と野心家・魯粛。「そのときはかならず大恩人に報いましょう」と、さ
っそく取らぬ狸の皮算用を始めた周瑜。全く貴様らは!!!
ちなみに第一幕最後の魯粛の台詞がなかなか。
「〜美女と才子で似合いの二人。不遇のうちに夫婦となり、いずれは人の上に立つ」
なんか、小喬微妙にかわいそうじゃないかい?

さて、それぞれの野望が交錯する中、ついに舞台は喬家へ。
魯粛の賄賂工作の行方は?なんだか分からないけど物凄い貧乏な周瑜の身の浮上は?
そして怒り爆発の孫策の逆襲は?(ないない)
次回をお楽しみに!

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