〔‘00 韓国編〕

異国の香り

韓国に下見に行った先生(呂珪は学校から希望者のみ参加の研修旅行で行ったためこんなこ
とになります)がいうことには、「空港がキムチ臭い。帰ってきたら家族にも臭いって言われた。
服にまで染み着いてるって。」まっさかそんなことはあるまいとみなで一笑に付したんですが(ひ
でぇ)実際にソウルに着き、飛行機を降りた瞬間なにやら甘いようなすっぱいような異様な匂い
が。「ねぇ、なんか臭わない?」「うん、なんかするね・・・・」「やっぱ臭いって」「確かに」そんな問
いかけが繰り返されることしばし、なんとなく分かっても皆まさか、と、やはり、という思いでなん
となく言えません。そんなときには勇気を出して言ってしまいましょう。皆条件は同じです。

というわけで、空港がキムチ臭いのは本当です。てか町全体がそんな感じ。そのうち慣れます
が、そんな韓国マスターなあなたは日本に帰ると皆から逃げられます。


お、重い・・・・・

韓国といえば今は冬ソナかもしれませんが、当時は冬ソナのフもヨン様のヨの字も皆無で(私
はチャン・ドンゴンが好きでしたが)やはり美容と食が韓国に求める最大のものだったですよ
ね。私も垢すりエステと足ツボマッサージ、当時流行りの竹塩&竹炭石鹸を大目当てにして行
ったのですが、そこは曲りなりにも学校の研修旅行。石鹸はともかく(免税店でしこたま買い込
みましたよ〜まだ残ってるし/^^;)エステだのマッサージだのさせてくれるわけはなく、泣く泣く
食にかける事態に相成ったのです。これがまた予想以上の大当たりで、石焼ビビンバをスプー
ンで底からガシガシかき回して適当におこげを作っては大喜びし(ちなみに日本に帰ってから
韓国料理屋で「食べ方が上手い」とほめられたんですよ〜/笑)骨付きカルビ2人前が少ないと
言ってキレまくり、煮込みうどんをたらふく食べ(4人前をほぼ一人で食べきって、周囲から不
安視された・・・・だっておいしかったんだもん/爆)その他も本当に食べまくって大満足だったの
ですが、ひとつ文句があるとすれば、カルビが少ないっ!(殴)ではなく、箸なんですね。初めて
の食事のとき、スプーンと箸が置いてあって、「なんだこれは?」と思ったんです。取り箸かな?
と思ったんですが、そうすると箸がない。スプーンは分かる。しかしなぜ箸が鉄製なのだ??で
もそれしかないので仕方がないから食べたんですよね、鉄製の箸で(それは正解で、実際これ
は箸だった。そうでなかったら大恥/^^;)まあ料理は非常においしいわけですが、箸がかすか
に重いので、しばらくしてくると腕が痛くなるんですよ。まぁそんなことに負けず大量に食べ続け
ましたけどね(笑)たまに日本人向け?に割り箸が置いてあるところもありました。しかし、そこ
にもやはり鉄製の箸はおいてあるのです。今になって思えば、あれはテコンドーの訓練だった
のかもかもしれない(爆笑)

ちなみに、料理にはTPO関係無しに必ずキムチがついてきます。でもさすが本場で、すっごくお
いしいんですよ!私はおかげで日本で売ってる甘いキムチに満足できなくなりました(笑)白菜
だけでなく大根などもオススメです。でも洋食のビュッフェ形式の朝食のときにバターの横にキ
ムチがあったときはさすがに引きましたが(汗)

礼節はまず正しいあいさつから!

研修6ヶ月前からダラダラと行われた旅行についてのレクチャー。その内容はパスポートの取
り方から朝鮮半島の神話まで多岐に渡りました。しかしなんといっても海外旅行初心者が嬉し
いのはその国の言葉であいさつしたり、軽い会話が出来る、ということ。カムサハムニダだのイ
エッポヨだのを覚え、勇んで韓国に行ったものの、ガイドさんは日本語ペラペラ(当たり前)ホテ
ルの人も結構日本語+英語+ジェスチャー(同じ人類、身振り手振りでなんでも伝わるさっ!と
か言ってました/笑)洗面台にゴキブリが出た時にも(;д;)「No!Unbelievable!!」とか色々
わめいてブチキレまくったし、店や市場では逆に日本語で話しかけてくる始末。(こういう人に近
寄っちゃ危ないですよ〜)結局覚えこんだハングルもひとつも使えていないのだった。
これではいかん、と焦り始めたある日、私は友人と共に下りエレベーターに乗ろうとした。する
と、なんとそこには少年が二人乗っていたのだ!むっ、このチャンスを逃してはならない。私は
気力を振り絞って話しかけた。「アンニョンハセヨ?」(こんにちは)すると向こうは少し驚いたよ
うな反応を見せたが、「アンニョンハセヨ」と返してきた。やったぁ!コミュニケーション成立
だ!!そのうちにエレベーターは1階に着き、我々はかなり上機嫌だった。なんといっても言葉
が通じたのだ。嬉しすぎる。しかし、突如それを叩きのめすような声が聞こえた。「通じるもんな
んだな〜」「すげーな!」さっきの、少年’s?まさか・・・・。

そうそのまさか。なんとその少年は愛知県の小学校選抜野球チームだったのだ!私と友人は
歓迎の看板の見ないふりを決め込んで、ハハハ〜ッと抜けた声で笑いあうしかなかったのだっ
た。

ちなみにハングルにまつわる他の失敗談というと、ヨボセヨ事件(笑)がある。家に国際電話を
かけようとしたらいきなり「ヨボセヨ?」と言われてビックリし、「うわわ、間違えました!」といって
電話を切り、フロントに「家に電話したらいきなりヨボセヨって言われた!」と言ったらひとしきり
笑われたあと、「ヨボセヨというのはもしもしという意味です。国番号わすれてますね」と言われ
たのだった。くぅ〜、なんか悔しい。それにしてもいきなり変な言葉でわめかれた人、ビックリし
ただろうな(汗)

島国人、国境を知る

日本という島国にいると、どうも国境線というものは頭に描きにくいと思うのですが、それが韓
国では実感できます。もちろんそれは板門店。朝鮮半島を分断する、北緯38度線周辺です。
入るにもいろいろチェックがあって、なんやら取り上げられたり、ある場所では写真を撮っちゃ
いけないとか言われました。で、もちろん私たちは韓国側から北朝鮮側の建物を眺めていて、
向こうの北の建物の中には北朝鮮軍の兵士がいるんですが、ガイドさんによれば、「女の学生
さんばかりだから向こうもあまり警戒していないよ」ということでした。でも誰かが写真を撮ろうと
カメラを構えたとたん、すっと陰に隠れてしまうあたりさすがだなぁと思いました。そして韓国側
の建物の中に入るとブルースワットみたいな(分かりますか?/笑)格好をした韓国軍の兵士が
銃を構えて立っていました。で、身じろぎもしないんです。この人一体いつ息してんの?くらい
に。ちなみに板門店にいる人は韓国軍の中でもエリート中のエリートなんだそうです。その建物
の真ん中にテーブルと椅子があって、線が引かれているんですが、それが南北をわける38度
線そのものなんだそうです。なんでもない線。でも呂珪には、目で見る以上に深い深い溝を感
じました。ガイドさんによると、この線をふと越えてしまったりすると亡命の意思ありとみなされ
て無条件に撃たれてしまうそうです。そのあと朝鮮戦争の資料館のようなところにいったり、南
北にかかっているけれど今は完全封鎖されている橋などを見ました。そこには国連軍の兵士-
多分アメリカの方だと思うんですが-がいて、でもこの人もさっきのブルースワットと同じく声なん
てかけたら撃たれちゃうんじゃないかなーと恐怖していたら、なんと向こうから「Hello!」と言っ
てきたじゃないですか!さすが陽気なアメリカンだな〜と思ってこっちも「Hello!We are from 
Japan!!」なんて調子に乗って話しかけてみると、「OH!コンニチワ!!」と言ってくれまし
た。なんでも彼はかつて沖縄で勤務したことがあるそうです(よかった〜、やっぱりアメリカンだ
った/笑)快く一緒に写真も撮ってくれました。本当にさっきのブルースワットとは大違いだ(まだ
言うか)もう退役して本国で暮らしているでしょうね。うんうん。
さて、帰るときにちょっとした事件が起きました。急にヘリコプターの着陸する爆音がしたと思い
きや、今まで建物の中から隠れて出てこなかった北朝鮮の兵士がドドドッと出てきて、しかもど
っかに行ってたブルースワットたちと国連軍もそれにともなって殺到してきて、その場はまさに
一触即発の事態に!すわ撃ち合いかっ!!と思ったそのとき、どちらともなく警戒が解かれて
ホッとしました。あとから聞けば、米軍の少将だか中将が視察に来たそうです。バスの中から
その人が乗ってきたかなりデカいヘリを見ました。平穏そうに見えてやはりここは社会構造・思
想的に相対する国どおしの最前線なんだと実感した1日でありました。









台湾編
Coming  soon........


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